- Home
- アレルゲン分析に対するSCIEX JAPANの活動をご紹介
食物アレルギーは、現在確実な治療法がなく反応するアレルゲンからの回避のみが有効な方法となっています。そのため、食品へのアレルゲン表示はアレルギー反応を防ぐための重要な指標となっています。
今日、アレルゲン表示の世界での規制標準化のため、様々なワーキンググループが活動しています。しかしながら、現状では各国異なる指標 1 で運用されているためSCIEXでは、日本においても対応可能な分析法確立を目指し、様々な研究活動を行っています。
例えば、日本食品衛生学会学術講演会では、2017年、2018年とその年の研究成果をまとめた内容をランチョンセミナーとして発表。2017年においては、日本(及び韓国)特有の表示項目であるそばアレルゲンについてのLC-MS/MSでの分析法を紹介、また2018年には、熊本大学薬学部 増田豪 先生開発の、プロテオミクス用試料調製法(PTS法:Phase Transfer Surfactant)2,3 のご紹介も含んだ日本向けアレルゲン分析の対応状況を発表しました。
アレルゲン分析は、複雑な食品マトリクスでの分析を前提とすることから試料調製法の最適化は必須となります。そのため増田先生とは、PTS法のアレルゲン分析への適応について共同研究を行い、2019年のInternational Conference on Food Factors(ICoFF)にてその研究成果を発表しました。本研究成果については、SCIEXにおいてもテクニカルノートを提供しています。
2019年6月の食品化学学会では、かねてより共同研究を進めていた一般財団法人雑賀技術研究所が、SCIEXのアレルゲン分析メソッドvMethod Application for Multiple Allergen Screen in Food Matrices using LC-MS/MS v1.0、およびvMethod Application for Gluten Quantitation in Food Matrices using LC-MS/MSを利用したポスター発表を行いました。発表では、加工食品(シチュー)について、7種類のアレルゲン(乳・卵・小麦・落花生・そば・えび・大豆)を分析した結果について紹介しています。
1. Allen et al. World Allergy Organization Journal 2014, 7:10 https://waojournal.biomedcentral.com/articles/10.1186/1939-4551-7-10
2. Masuda T, Tomita M, IshihamaY ,J Proteome Res. 2008 Feb;7(2):731-40. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18183947
3. Takeshi Masuda, Yasushi Ishihama Proteome Letters 2016 Volume 1 Issue 2 95-100 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpros/1/2/1_95/_article/-char/en
本特集では、日本でのアレルゲン分析に対するSCIEXの活動を紹介しています。
以下よりポスターやオンデマンドWebinar、テクニカルノートをご覧いただけます。
【LC-MS/MSを用いた食物アレルゲン一斉分析法の開発】ポスターダウンロードのご案内
2019年6月の食品化学学会において、かねてより共同研究を進めていた一般財団法人雑賀技術研究所が、SCIEXのアレルゲン分析メソッドを利用した ポスター発表を行いました。発表では、加工食品(シチュー)について、7種類のアレルゲン(乳・卵・小麦・落花生・そば・えび・大豆)を分析した結果について紹介しています。
食品リコールを未然に防ぐ、最新のアレルゲン・スクリーニング分析をご紹介 [27:13 min]
SCIEXではアレルゲンのシグネチャーペプチドを直接測定する検査法を開発しました。みなさまの検査に信頼性をプラスするその手法についてわかりやすくご紹介します。(vMethod(食物アレルゲンスクリーニング、グルテン定量)のカタログ、テクニカルノートも併せてダウンロードいただけます。)
X500R QTOFシステムを用いたアレルゲン分析 [23:28 min]
第113回食品衛生学会学術講演会SCIEXランチョンセミナーにおいて大きな反響を得たそばアレルゲンの分析法についてのWebinarをご紹介いたします。
SCIEXがお届けする食品分析の最前線2018 ~アレルゲン分析の最新情報 [20:00 min]
第114回食品衛生学会学術講演会にて大好評であったランチョンセミナーの内容をご紹介いたします。
【LC-MS/MSシステム QTRAP®6500を用いた高感度・高選択性 乳アレルゲン分析】関連資料
近年、高感度な定量かつ選択性が高いLC-MS/MSによるアレルゲン検査法が注目を集めています。最新の分析法をご利用ください!
相間移動溶解剤を用いたプロテオミクスアプローチ(PTS法)によるカレーペースト中の小麦タンパク質の定量
熊本大学大学院生命科学研究部(薬) 増田豪先生開発によるPTS法(相間移動溶解剤を用いたショットガンプロテオミクスアプローチ)の、アレルゲン分析前処理への適用を確認しました。