速くて信頼性の高いLC-MS/MSワークフローによる食品偽装への取り組み

ルーチンで食品検査を実施されているラボの皆様に、食品偽装の正確な検出、検証を実施できる革新的な食品偽装分析手法が広く求められています。

食品偽装とは、利益を目的として食品、食品原材料、または食品の容器包装を故意に意図的に改ざんすることをいい、場合によっては犯罪行為とみなされます。食品偽装が牛乳を水で薄めたり、或いはオリーブオイルとして売ろうとひまわり油に緑色の着色料を加えたりするものであっても、偽装の目的は、食品製造業者(食品メーカー)または消費者のどちらかを欺いて、誤解させることです。それにも関わらず報告されるのはごく一握りで、さらに悪いことに、多くの食品偽装検査手法では明確に犯人を特定することができないため、摘発されることさえない場合も多くあると言われています。

食品の安全性に関わる検査に立ちはだかるハードル
グローバル化により、食品のサプライチェーンが拡大しています。国境を越えてくる食品に関して、規制当局が混入している不純物成分を追跡し、食品のサプライチェーンを守るために奮闘しています。食品原料、特に牛乳、オリーブオイル、蜂蜜、魚、コーヒー、ジュース、茶、サフランや黒コショウのような香辛料などでは、偽装や混入が増えてきています。2013年の馬肉スキャンダル以降、肉製品が本物であるかどうかさえ疑問視されています。食品のトレーサビリティが、食品偽装と食品の安全性検査の領域に立ちはだかる長年の問題であることは明らかです。食品偽装分析において最もよく言われる2つのハードルは、次に挙げることが充分に整っていないことだと考えられます。

  • 複数の種/品種を追跡するため、複数のノンターゲットを正確に分析できる多成分一斉分析手法
  • 分析手法の標準化と検証(バリデーション)

LC-MS/MS:食品偽装検査ソリューション
SCIEXの食品偽装検査ソリューションなら、これら問題を解決し、食品の真正性の追跡をこれまでにないほど容易にします。当社の高分解能LC-MS/MSでファーストフードや飲料製品をプロファイリングすることで、食品サンプルの内容物の調査や比較を行うことができます。予想外の添加物を検出したり、原料成分の真正性を評価するための素早いノンターゲット分析も実施することができます。

サフランの原産地:高分解能質量分析装置とSelexIONを組み合わせた分析手法

このWebinarでは、サフランとその原産地を効果的に分類するための2Dおよび3D技術を使用した最新のアプローチをご紹介しています。

アルコール飲料サンプルの真正性検査

QTRAP®テクノロジーと主成分分析(PCA)により、アルコール飲料間の識別を行い、特徴的なマーカー化合物を同定します。

食品偽装を確実に検出するSWATH® Acquisition ワークフロー

SWATH® Acquisitionワークフローなら、成分(原材料)に含まれる可能性がある違法な混入物の検出を大幅に強化することができます。

新たなワークフローによる健康食品中の混入不純物の検出

QTRAP®テクノロジーを用い、カテゴリーの異なる6種類の健康食品中の68種類の医薬品について、添加物スクリーニングを実施しました。

LC-MS/MSによる蜂蜜中のシルデナフィル残留物の同定と定量

QTRAPワークフローでは、シルデナフィル(心血管に影響を及ぼす可能性があるアナライト)が添加された蜂蜜を分析するために、確認済みのMS/MSデータライブラリをご提供することができます。

CE-SDSによる乳児用調製粉乳中のホエータンパク質の定量

CEベースの効果的で実用的な分析手法。CE-SDSなら、乳児用調製粉乳中のホエータンパク質を分離し、定量することができます。

インタクトな状態のリン酸化タンパク質の分析を簡単に実現することができる、CESI-MSによるオンライン分離分析手法

インタクトな状態のカゼインの分析に適した、CESI-MSテクノロジー使用の利点をご紹介します。

インタクトカゼイン-CESI-MSを用いた、インタクトな状態のリン酸化タンパク質の分離に適したモデルシステム

質量分析装置を用いたインタクトな状態のリン酸化タンパク質の検出や特性解析を更に強化することができます。