SWATH®Acquisition で使用できるVariable Window Calculatorエクセルシートの使い方


日付: 10/01/2017
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研究用にのみ使用できます。診断目的での使用はできません。


回答

 

SWATH® acquisitionのVariable Window(可変ウィンドウ)を最適化するには、最適なサイクル時間を決定しなければなりません。一般的には、良好なピーク積分および定量性を確保するために、クロマトピークのトップ高さの半分を横切るポイントに6-8ポイントが必要と言われています。クロマトグラムのペプチドピークの半値幅の平均ピーク幅を決定し、最適なサイクルタイムを得るために6または7で割ります。サイクル時間は、Q1ウィンドウの数に各ステップのAccumulation Time(累積時間)を掛けた数で決まります。

弊社のウェブサイトからSWATH variable window calculatorをダウンロードしてください。ブランクをコピーします。常にオリジナルのコピーを保管するようにしてください。

スプレッドシートは、そのm/z範囲内にあるプレカーサーの数に応じて、m/zの範囲にわたってSWATHウィンドウサイズを拡大/縮小します。すなわち、Q1ウィンドウ幅はm/zの範囲にわたって変化します。各ウィンドウは、m/zに対して、サーベイスキャンデータの強度加重ヒストグラムから一定の密度含まれるように設定されています。

Variable Window Calculatorを使用するには、以下を参照ください。:

1. 図のように値を入力してください:
vw
2. PeakView®ソフトウェアで、SWATH分析で使用したものと同様のグラジエント勾配で分析したタンパク質同定分析用のIDAメソッドを開きます。このメソッドファイルには、SWATH Variable Window分析で構築される質量範囲を含むTOF MSスキャンがあることを確認してください。

3. TOF MS TIC(青色)を開き、ペプチドが溶出する時間範囲を選択します。選択範囲(赤いボックス)をダブルクリックすると、その時間範囲内のすべてのプリカーサーのTOF MSスペクトルが抽出されます(3番目のパネル)。
tofMS tic peaklist

4. Variable Window Calculatorのエクセルシートを開き、上のデータリストをワークシートの「 INPUT – PeakView ave spectrum」タブに貼り付けます。m/zデータは列Aに、強度データは列Bに入力する必要があります。データの数の制限は、Excelの行の制限である約100万行を超えない限り問題ありません。
input

5.F9を押し、計算を開始します。 計算が完全に終了するのを待ってください。 これには数分かかることがあります。
output

6.「OUTPUT for Analyst」タブの3つの列を新しいExcelシートに貼り付け、タブ区切りのテキストファイルとして保存します。このテキストファイルは、Analyst®ソフトウェアのSWATH Acquisitionメソッドに直接インポートできます。
in analyst Tf

7. SWATH variable windowsのAnalystメソッドを実行します。
この分析で使用する最大ウィンドウ数は、使用しているTripleTOF®システムのタイプによって異なります。:

  • For the TripleTOF 5600+システムの場合: 100 windows
  • For the TripleTOF 6600システムの場合: 200 windows

m/zヒストグラムのグラフおよび計算されたVariable Windowのグラフは、「Visualization of Var Win Assay」 タブに示されます。
vW visual