日付: | 10/15/2018 |
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研究用にのみ使用できます。診断目的での使用はできません。
回答
試薬の化学的構造が異なるため、SCIEXは2つの別々のiTRAQ®キット、4plexおよび8plexの試薬でラベルされたサンプルを混合することはお勧めできません。
下の図は、4plex iTRAQ 試薬の構造を示しています。レポーターイオン(114-117 amu)とバランスイオン(31 - 28 amu)を組み合わせたIsobaricタグ(145 amu)を形成します。iTRAQ試薬プロトコールに従い、タンパク質量を等量に揃えて混合し質量分析装置で測定します。TOFMSスキャンまたはQ1 MSスキャンで分析すると、各サンプル中の同じペプチドはどの試薬でラベルされても同じPrecursor Ionで検出されます。MS / MSモードでは、ペプチドはフラグメンテーションを受け、ラベルされた試薬に由来するそれぞれのレポーターイオンが検出されます。タンパク質に帰属されたペプチドのレポーターイオンのArea値の比較から、タンパク質のiTRAQ定量値を算出し、相対定量します。
8plex iTRAQ試薬キットには、8つの異なるレポーターイオンと184-192 amuの異なるバランスイオンで構成された試薬が含まれています。 したがって、8plexレポーターイオンは4plexレポーターイオンの拡張ではありません。8plexキットでは、レポーターイオンとバランスイオンにまったく異なるラベルの組み合わせを使用しています。 したがって、4plex試薬キットと8plex試薬キットでラベルされたサンプルを混合しても、同じペプチド配列に対して異なる質量を有することになるので、TOF MS測定において機能しません。
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