AnalystソフトウェアでS/N(Signal to Noise)を算出する方法|質量分析計・LC-MS/MSシステムのSCIEX
研究用にのみ使用できます。診断目的およびその手続き上での使用は出来ません。
Analystソフトウェアでは、以下の2つの方法でS/Nを算出できます。
Exploreモードを使用する方法は、単一のクロマトグラムや質量範囲のデータに対して行う場合に適しています。
Quantitateモードを使用する方法は、結果をサンプル間で比較するバッチ測定のデータに対して行うのに適しています。同時に複数の質量範囲のS/Nを測定することができます。
Explore モードを使用する方法:
- Open Data Fileをクリックし、S/N算出を実行するファイルとサンプルを選択します。
- マウスを左クリックしながら、カーソルをエリアの先頭に移動して横にスライドし、シグナル領域を選択します。 ライトブルーにシグナル領域が選択されます。

- ノイズ領域を選択するには、Shiftキーを押しながらカーソルをノイズ領域の先頭に移動し、 Shiftキーを押したままマウスを左クリックしノイズ領域をスライドさせ選択します。選択したらマウスボタンとShiftキーを離します。

2つの領域が選択されているはずです。
- メニューバーの「Script」から、「S-To-N-Script」を選択します。

- S/N値は、シグナル領域の真上に書き込まれます。

Quantitateモードを使用する方法:
- 「Build Quantitation Method」を選択し、定量メソッドの基礎として使用する代表サンプルを選択します。 アナライトのシグナルおよびノイズ領域を定義するには、「Integration」タブを選択します。

- 各アナライトについて、ピークの開始点にカーソルを移動し、マウスを左クリックしたままピークを選択するようにスライドさせて、シグナルとして使用したい領域を選択します(この操作でピークの保持時間も定義します)。 ピークの領域を選択したら、 「Select Peak」ボタンをクリックします。

- これにより、「 Expected RT」ボックスの値が変更されます。 次に、同様の方法でマウスを使用してノイズ領域を選択します(マウスを左クリックしたまま、マウスをスライドして領域を選択します)。「Set Parameters From Background Region」ボタンをクリックします。

- 全てのアナライトについてこの操作が完了したら、このメソッドを保存して通常の定量解析に使用します。 Result Tableを作成したら、Table Settingsの「Analyte」セクションから「Analyte Signal To Noise」カラムを表示する必要があります。

- ここまで、S/Nが解析メソッドで指定された領域に従って計算されていることを説明してきました。ピークレビューペーン(peak review pane)内の解析メソッドと同じボタンを使用して、シグナルとバックグラウンドの領域を再定義することも可能です。しかしここでの設定変更は、このピークにのみ適用され、Result Tableがアップデートされる前に「Accept」をクリックする必要があります。
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