これまでのプロテオミクス研究では、プロテオームの多様性と広いダイナミックレンジという高度な複雑性のため、発見を定量へと発展させるためには特別な方法とある程度の妥協が必要でした。多くの場合、長期にわたる研究プロジェクトにより生成されるのは、生物学的意義が不明瞭な長いタンパク質同定リストでした。
SCIEXがご提供する革新的なツールは、プロテオミクス研究から意味のある答えを迅速に自信を持って見つけ出すことを可能にします。革新的なZenoトラップと電子励起解離(EAD)を搭載したZenoTOF 7600システムの登場により、極めて重要な低存在量タンパク質とその翻訳後修飾の同定から定量化および特性解析までがルーチンに行えるようになった今、新たなレベルの生物学的洞察への道が開かれています。
ZenoトラップおよびEADのパワーを活用することでデータ依存型取得(DDA)ならびにSWATHワークフローによるデータ非依存型取得(DIA)から得られる高品質な定量MS/MSデータにより、タンパク質の同定、ラベル化定量および非ラベル化定量からより意味のある結果を導き出すことができます。SCIEX 7500システムでは、タンパク質の特性解析に有用なフルスキャン感度の向上および多様なフラグメンテーション機構へのアクセスに加えて、ターゲットMRMベースのアプローチにおける感度の向上により、極めて低存在量のタンパク質の容易な定量も可能となっています。