Eksigent Nano Tempo Classicでのピーク溶出の遅れ|質量分析計・LC-MS/MSシステムのSCIEX
解決策
ピークの溶出遅れには、多くの要因が考えられます。ここでは、最も一般的な二つの要因を挙げます。一つ目は、流速が正しく出ていない(低すぎる)ことです。この場合は、流速キャリブレーションを実施する必要があります。二つ目は、移動相が原因の場合です。この場合は、移動相を交換してください。
解決策
- 流速キャリブレーション
- 装置の電源を入れます。
- Eksigent ソフトウェアを開きます。
- System / Hardware Diagnosticsをクリック
- 「Flow Calibration 」タブをクリック
- 「Calibrate Flowmeter」ボタン をクリック
- 適切なHardware Diagnostics (単なるトラブルシューティング目的だけでなく)を実行するには, キャリブレーションを実行する前に、 「Re-Initialize Transducers」や 「Auto Tune Controllers」を行ってください。
- 画面の指示に沿ってキャリブレーションを実行してください。
- 移動相の交換
ソフトウェアで設定する移動相組成と溶媒リザーバー内の移動相組成が一致していることが重要です。そうでない場合、正しい流速が出ないことがあります。
必要なパーツ:
移動相A:250 mL
移動相B:100 mL
必要なツール:
ポンププライミングツール(パーツ番号:801-00003)
- LCの電源を入れます。
- Eksigent ソフトウェアを開きます。
- 移動相リザーバーのストップコックを閉め、ガラスのリザーバー本体ではなく、ストップコックの白い部分を引っ張ってリザーバーを取り外します!
- リザーバーの上部から出すのではなく、ストップコックを開けて、リザーバーの中身を廃液容器に移します。
- ストップコックを閉じ、新しい移動相を約10mL加えます。
- リザーバー上部の青と白のキャップを持ち、優しく振ってリザーバーの内側をすすぎ洗浄します。
- 先と同じ様に液を排出します。
- ストップコックを閉め、移動相を約10mL加えます。
- EksigentソフトウェアでSystem/Mobile Phases/Moreをクリックし、移動相を変更するチャネルで2回パージを実行します。
- 新しい移動相が入ったリザーバーと交換します。
- ストップコックを開きます。
- ポンププライミングツールを使って、軽く上下に動かし、気泡を取り除きます。
- 5回パージを実行します。
- 移動相リザーバーのストップコックを閉め、ガラスのリザーバー本体ではなく、ストップコックの白い部分を引っ張ってザーバーをはずします!
- リザーバーの上部から流し込むのではなく、ストップコックを開いてリザーバーの中身を廃液容器に移します。
- ストップコックを閉じ、新しい移動相を約10mL加えます。
- リザーバー上部の青と白のキャップを持ち、優しく振ってリザーバーの内側をすすぎ洗浄します。
- 先と同じ様に液を排出します。
- ストップコックを閉じ、40mLの新しい移動相を加えます。
- EksigentソフトウェアでSystem/Mobile Phases/Moreをクリックし、移動相を変更するチャネルで2回パージを実行します。
- 新しい移動相が入ったリザーバーと交換します。
- ストップコックを開きます。
- ポンププライミングツールを使って、軽く上下に動かし、気泡を取り除きます
- 5回パージを実行します。
- 「Mobile Phases」画面で、新しい移動相組成を各チャネルに入力します
- 「Apply 」と「OK 」をクリックし、移動相が変更されたことを確認します。
- この時、「 Flush」はしないでください。
- 「 Mobile Phases」画面を閉じます。
- Eksigentソフトウェアのメイン画面で、右上の隅にある棒グラフをダブルクリックします。パスワードを要求する画面が表示されます。
- パスワード (techno) を入力し、「OK」をクリックします。
- 「Other」または「Pumps」タブ(使用しているソフトウェアのバージョンによって異なります。)をクリックし、「Pump Power」セクションを見つけてください。
- チャネル1の移動相を変更する場合は33%と入力し、チャネル2の場合は99%と入力します。
- 「Manuel Override」をクリックし、15~20分間実行します。
- 「Stop All Flow」ボタンをクリックし、Service Menuを閉じます。
- キャリブレーションを行ってください。
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