マイコトキシンはカビの二次代謝産物です。カビの形成は、地域の気温、降水、湿度のレベル、生ものや最終食品の保管、輸送条件に大きく左右されます。よく見られるマイコトキシンには、アフラトキシン、デオキシニバレノール(DON/ボミトキシン)、フモニシン、オクラトキシン、T-2/HT-2、ゼアラレノン(F-2)が挙げられます。慢性毒性として、がんを含むさまざまな疾患になることが知られています。
温暖で栄養豊富な水質条件は、シアノバクテリア(別名ラン藻)の理想的な発生要因であるため、海産生物毒(ミクロシスチン、ノジュラリン、サキシトキシン、アナトキシン-a、アナトキシン-a(s)、シリンドロスペルモプシン)は、懸念すべき重要課題です。生物毒素で汚染された水の相互利用や摂取により、肝障害やその他の健康上の問題を引き起こす可能性があるからです。
これら毒素の危険性を考慮すると、マイコトキシンや海産毒のどちらも食品の安全性に関する最も重要なテーマの1つです。そのためこれらを分析する検査ラボでは、こうした毒素を迅速に検出して、その影響を確実に最小限に抑えるための独創的なアプローチの模索に絶えず挑戦されています。
毒素を検出するための揺るぎない追求
SCIEXのマイコトキシンおよび自然毒の検査ソリューションは、食品サンプル中の微量なマイコトキシンでも検出できるように開発されています。この最適なツールをご使用いただくと、高感度かつ信頼性の高いデータを1つのシステムで取得し、さまざまな食品サンプルや水サンプル中の数十種類の毒素のスクリーニングを実施することができます。
これらの毒素の分析では、さまざまな化合物の分析やトレースレベルでの毒素検出について、1つのソリューションですべて行うよう最先端のテクノロジーが要求されます。こうした理由で、LC-MS/MSは、マイコトキシンと海産生体毒素のモニターに最適な好ましい装置となります。SCIEXでは、ハイスループットのラボにおける食品の安全性確保に役立つよう、統合ソリューションを提供しています。