タンパク質バイオ製剤の特性評価

完全なソリューション

タンパク質ベースの薬剤は、疾患の予防および治療において大きな役割を担っています。その中でも、モノクローナル抗体、ワクチンおよび組換えタンパク質は、様々な癌や免疫疾患の治療に有効性を示し、数々の重要な臨床疾患に対する治療薬として承認されつつあります。対象となるタンパク質分子を確実に特性評価することは、安全性および有効性を確立するうえで極めて重要です。CEテクノロジーは、製剤の臨床使用前に行われるタンパク質純度/不均一性の評価、および同定試験に高い能力を発揮でき、特性評価プロセスにおいて需要な役割を担っています。

SCIEXは、開発時の製剤純度や開発プロセスで生成された不純物を評価する自動化された高分解能タンパク質特性分析プラットフォームを提供します。また、製剤の重要な生化学的特性評価も可能です。

モノクローナル抗体(MAb)製剤は、重要な臨床疾患の治療薬として広く承認されつつあります。現在およそ20種のモノクローナル抗体が、様々な疾患の治療薬としてFDAに承認されています。その20倍ものパイプラインが現在開発中です。

抗体製造工程における、また最終製品における分解・変性は、患者の安全性や薬剤の作用に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、開発から製品完成までの抗体の純度/不均一性/同等性を評価する生物学的同等性試験は、製剤の有効性を維持す

 

抗体開発でよく見られる問題:

  • クローン選択
  • 細胞株の最適化
  • 分子サイズ評価
  • 分子電荷特性評価

抗体製造でよく見られる問題:

  • 不純物
  • 分解
  • 分子の不安定性
  • 製造ロット間差

キャピラリー電気泳動法がバイオ医薬品の特性評価試験にとって有用であることは実証済みです。SDS-PAGEテクノロジーを置き換える( SDSゲル分子量解析キット、IgGアッセイキット)は、タンパク質の分子量・安定性・生成した不純物に関連する定量的で高分解能なデータを提供します。タンパク質の電荷分布の違いは、キャピラリー等電点電気泳動(cIEF)で評価・比較されます。等電点ゲル電気泳動法と同様に、タンパク質のアイソフォームを等電点の差で分離します。このアッセイにより、タンパク質定量分析の自動化が可能となります。多くのタンパク質は糖鎖が付加しており、その特性を分析することも重要です。糖鎖解析キットによる、誘導体化及び泳動手法を用いることで、多くの糖タンパク質に関連する N 結合型オリゴ糖の定量的で高分解能な分離が実現できます。また、相互のモノクローナル抗体に存在する G1、G1' のような位置異性体を分離することも可能です。

SCIEXは、完全なソリューションを提供しています。 PA800Plus の製薬分析は、開発および/または製造過程において変更を加えた場合の最終製品評価にも対応します。このソリューションにより、医薬品の特性評価を簡略化でき、モノクローナル抗体の純度、不均一性および同定に関する課題を解決できます。
 
詳細情報について

品質管理におけるキャピラリー電気泳動法: パート 1:タンパク質バイオ製剤への適用
品質管理におけるキャピラリー電気泳動法: パート 2:キャピラリーSDSゲル電気泳動 :メソッド開発および頑健性